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Google 広告と GA4 のコンバージョン数が違うとき、月次レポートで何を説明するか

数が合わない理由を推測する前に、二つのレポートが同じものを数えているか確認しましょう。

要点

まず購入などの対象を一つに絞り、レポートの列、日付の基準、タイムゾーン、カウント方法、アトリビューションをそろえて確認します。数値の差だけでは計測不具合とは判断できません。確認できた事実と未解決の点を分けて説明することが大切です。

電卓とノートパソコンの横で、印刷された二つのレポートを見比べる手元

月次レポートをまとめていると、Google 広告のコンバージョン数と GA4 の数字が合わないことがあります。「どちらを報告すればよいのか」「計測が壊れているのか」と迷っても、数字だけを見て結論を出すのは難しいものです。

先に確認したいのは、二つの数字が同じ問いに答えているかどうかです。今月発生した購入件数と、今月の広告接触に結びつくコンバージョンは、日付を同じ月に設定しても一致するとは限りません。比較の条件を整理すれば、説明できる差と、調査が必要な差を切り分けやすくなります。

月末のクリックと翌月の購入は、どちらの月に入るか

架空の例として、6 月 30 日に広告をクリックし、7 月 2 日に購入した人を考えてみましょう。広告に接触した日を基準にする集計なら 6 月、購入が発生した日を基準にする集計なら 7 月に入る可能性があります。どちらも同じ購入を扱っていますが、月の区切り方が違います。

Google 広告にはコンバージョンが発生した時刻を基準にする列もあります。すべてのレポートが同じ日付基準だと決めつけず、使っている列を確認してください。「今月実際に発生した購入」を比べるなら、その目的に合った列やレポートを選びます。期間、タイムゾーン、フィルタも合わせて確認しましょう。

さらに、抽出した時点によって数字が変わる場合があります。GA4 のデータ処理には 24〜48 時間かかることがあり、レポートが更新される可能性があります。それとは別に、キーイベントの貢献度の配分は最大 12 日間変わる場合があります。これはクリックから購入までの日数とも別の話です。すべての月次レポートを 12 日間保留する決まりではありません。抽出日時を残し、変化が気になる部分を後で確認できるようにします。

まず「購入」と「購入」を比べる

最初から合計値を照合するより、購入や問い合わせなど、確認したい行動を一つ選ぶほうが進めやすくなります。Google 広告では購入とフォーム送信を足し、GA4 では購入だけを見る、といった比較になっていないか確かめましょう。

Google 広告の「コンバージョン」と「すべてのコンバージョン」では、含まれるコンバージョン アクションが異なる場合があります。GA4 のキーイベントは、重要な行動として指定したイベントです。見出しの言葉だけで判断せず、実際のアクション、イベント、列を確認します。

Google 広告側の計測方法も手掛かりになります。GA4 のキーイベントを基に作成したコンバージョンは、GA4 とデータを共有します。一方、Google 広告で直接計測するコンバージョンとは区別が必要です。また、GA4 由来のコンバージョンでも、GA4 のすべてのキーイベントの合計と同じとは限りません。適切な条件で比較すれば数値が一致することもあり、必ず差が出ると考える必要はありません。

同じ行動でも、数え方と貢献度の割り当てを確認する

Google 広告には、広告への接触後に起きた同じコンバージョン アクションを「全件」数える方法と「初回のみ」数える方法があります。クリックの場合、後者は一つのクリックにつき、そのアクションを 1 回数えるという意味です。同じ人を期間全体で一人として数える仕組みではありません。繰り返し購入や複数回の問い合わせがあると、この設定が件数に影響します。

次に確認するのがアトリビューションです。これは、コンバージョンへの貢献をどの接点やチャネルに割り当てるか、という考え方です。広告をクリックした後、別の経路で戻って購入した場合、どの接点を評価するかによって、広告に割り当てられる貢献度が変わります。データドリブン アトリビューションでは貢献度が分割され、小数になることもあります。

GA4 では、レポートが答える問いにも注意が必要です。「最初にユーザーを獲得した経路」「今回の訪問の経路」「キーイベントへの貢献が割り当てられた経路」は同じではありません。レポートのアトリビューション モデルは、イベント単位の流入元の分類に影響しますが、セッション単位や初回ユーザー単位の分類を同じように変えるものではありません。

モデルだけでなく、貢献度の配分対象となるチャネルも確認します。設定の差が見つかっても、数字を合わせることだけを目的に変更するのは避けましょう。変更内容によってはレポートや入札に影響するため、まず何を判断するための設定かを確かめます。

差分は、次の担当者も確かめられる形で残す

MindVerve では、元のエクスポートを保存したうえで、比較条件と確認結果を短く記録することをおすすめしています。集計や差し引きは表計算で行い、意味の異なる二つの指標を平均して「正しい件数」を作ることは避けます。差の計算にも、比較できる条件が必要です。

記録は次の項目で十分です。調査が終わっていなくても、どこまで分かったかが伝わるように書きます。

  1. 比較対象:Google 広告のアクション、レポート、列と、GA4 のイベント、レポート、指標。
  2. 結果:それぞれの件数、差分、どちらからどちらを引いたか。
  3. 条件:期間、日付の基準、タイムゾーン、フィルタ、カウント方法、モデル、対象チャネル、抽出日時。
  4. 根拠:元のエクスポートや、確認した設定の画面。
  5. 状況:差の理由を説明できたのか、問題が確認されたのか、まだ未解決なのか。担当者と次に確認する内容も記載。

たとえば日付基準の違いが確認できても、それだけで差分の全量を説明できたとは限りません。「条件が違うことを確認した」と「その違いで今回の差を説明できた」は分けて記録しましょう。また、すべてのアカウントに使える「この割合までなら正常」という基準を置くこともできません。

AI には、確認済みの材料から説明文を書いてもらう

AI に二つの合計だけを渡して理由を尋ねると、裏付けのない説明が混ざるおそれがあります。数値と比較条件、確認した根拠、未解決の点を渡し、文章を整える役割を任せると使いやすくなります。

たとえば、次のように依頼できます。「以下の差分記録を基に、月次レポート用の説明文を書いてください。比較対象と数値差を示し、確認済みの原因と未確認の点を分けてください。根拠のない原因は補わず、不明な点は不明と書いてください。数値は確認済みの表に合わせ、最後に次の確認予定を簡潔に示してください。差分記録:……」

最後は業務を理解している人が読み返します。件数が元の表と一致しているか、推測が断定になっていないか、次の対応が実際の予定と合っているかを見ます。未解決でも、確認できたことと今後確かめることを明確にすれば、月次レポートを読んだ人が次の対応を判断しやすくなります。

公式情報源

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